[ あれも秋祭りの時だったなあ…
まだ暖かい風が吹き
樹々もまだ強い緑を放っていた
私は祭りでりんご飴を買う美しい少女をみつけ
一目惚れして彼女の後をつけた
そのあと彼女のことを調べると
隣の校区の中学校に通う同い年だと分かった
翌年高校に進学してからも
私は夏祭りでも秋祭りでも彼女の姿を求め
通い続けてきた
私は頭脳も冴え容姿も抜群だった故
多くのキュートなマーメイドからアプローチを受けた
しかしあの日見た輝かしい笑顔を射止める為に
私は一途にすべての誘いを断った
……