[それにしても、彼は何故ここまで変貌してしまったのだろうか、と探る色が瞳の底を過る。今もまさに、彼は楽しげな表情で「つまんないよー」と告げている。つまり、とても楽しいという事だろう。――不意に、不吉な染みのようにじわりと、仄暗い感情が鎌首をもたげた。ぎゅっと胸元の衣服を握って、胸の奥底に蟠るその感情を押し潰す]