[ ―――― 金色の獣の腕が、
似ているようで似ていない彼女の
猫のように柔らかな髪の横を過ぎた時。 ]
――――――――――――――……!!
[ 横から飛び出した腕…、
ヴィクトリアの細い腕の力>>205によって、
はからずも、狙った場所には当たらず
カレルの左肩の真横を鋭い疾風が通り抜けた。 ]
黙ってても、カレルは君によって守られるのに
どうして君が邪魔をするのかなあ…ヴィクトリア?
……僕は言ったよね、"カレルを守ってやって欲しい"って。
それって、君が僕の邪魔をすることじゃない、んだよ… ?
[ ヴィクトリア。…ヴィクトリア。
君がカレルを"護る"ということは、
君自身が"死ぬ"ということなのに。 ]
本当に愚かしい人だなあ――君って人は。