欲しがるのは自由だが、そう簡単にはやれんぜ?
……俺にも、色々と都合があるんでな。
[く、と浮かぶのは笑み。
真っ直ぐ自分に向かってくる力。
これを止められるのは、同種の力だけだろう。
ならば、それを担うは自身の務めか。
そんな、理屈めいた想いが過るのは──刹那。
愛槍を──牙を握る手に、力がこもる。
間合い図るは一瞬、踏み込みと共に繰り出す突き一閃──と見せかけ、不意を突くように地を蹴り、跳ぶ。
高さはさほどでもない──が。
自由落下の勢い乗せた効果突きは、それなりに重いもの]