だが、ある時"魔王"の前に命知らずが現れ、不遜にもこう言った。『壊すことなど、本当は容易いのだ。真に強者を名乗るなら、何かを創り出してみせろ』――とな。[そう語り聞かせた所で、無駄であることはわかっていた。 揺らがぬ力を前に、魔王は不敵な笑みを浮かべる] なに、この世を創ったなどと、自惚れたことは申さぬ。