>>156 カサンドラ教官は…
[ 実家が近所で、家族ぐるみで面識あるから。
学校では怖くても、実はとても優しい人だってことは、知ってる。
足の悪い妹が車椅子で外出しているのを見かけると、
それとなく、危険のないよう手を貸してくれたり。
暗い顔をしていれば、やさしい言葉をかけてくれたり。
知っているから、実はカサンドラには感謝をしている。
――という、この場にそぐわないシリアスな裏事情は、
なんとなく言わずに飲みこんだ。 ]
……美人……、かなぁ。
[ 飲みこんだかわりにまた余計なひと言を発してしまう。
美人なことは情報として知っているが。
それ以上に、心の美しさ。それこそが彼女の印象だった。
だが傍から聞いたら、ただの超失礼な言い草であった。 ]