人狼物語−薔薇の下国

297 吸血鬼の脱出ゲーム


夜盲 ジャン

[やがて血は満ち足りて、男の瞳に僅か光が戻る。
口端を艶やかな赤色に染めたまま、
正気へ返った男が空色の瞳に映したのは…。

自分の腕の中に収まる、
霧隠れの月に照らされた美しい少女]

 ――――――〜〜〜……ッ!!!

[全てを理解した瞬間、蒼白になった。
渇きによる暴走など、何の言い訳になるだろう。
彼女は、彼女だけは、"奪う"心算は無かったのに。

自分は決して、心優しい性格ではない。
享楽の為ならば、犠牲を厭わぬ節もある。
だから自身が異形となったことを、悔いたことはなかった。
けれど、今、初めて、自分は、]

(210) 2015/01/31(Sat) 17:30:52

SWBBS V2.00 Beta 8++ あず/asbntby