[そして、シレネの話を聞いたなら、少しだけ寂しそうな顔をして、そうなの……と懐かしむように思い出話をしただろう。
それは彼の顔に、哀しみではなく、追懐の情があらわれていたからかもしれない。]
そうなの……それは残念だけど……
そういうことなら仕方ないわね。
[もう制服は着ないと断言したこと>>174 に、一抹の寂しさはあったけれど、引き止めるだなんてことはしない。
だって、道は人によって向かう方向も、進む速さもちがうものだから。
その異なる道がほんの少しでも交わったことに、喜ばないでどうする。]
それなら、怪我した動物ちゃんたちのためにも、早く帰ってあげないとね。
[そう言って、にっこりと笑う。
もし、病気の症状のことまで聞けたとしたら、薬草関係も当ってみる旨を伝えるだろう。
あ、でもここに居る間は私も構って!!と主張しておくのも忘れずに。]