[問う視線>>209に気づいて、彼女の気遣いに感謝の礼を返した。]
この浴衣の着方が解からなくて困っていたところを助けて戴いたんです。
ただ前を合わせて帯を結ぶだけではなかったのですね。初めて知りました。
[しっかりと着付けられ、どんなに動いても着崩れる様子がない、白に灰色の模様が美しい浴衣の袖をふりふり揺らしながら答えた。
いつもはドレスと言っても体のラインが出ないようなものばかりを着ているので、細い帯で締められたウエストやぴたりと布が張り付き露わになっているヒップのラインに少しだけ気恥ずかしさを覚えながらも、その場で一回転して彼に披露する。]