[ドッ][着弾とともに、最初の一発が弾けた][ごごごごごごごっ……][地鳴りめいた音を響かせながら、爆炎が上がる。衝撃が走る。ゴミの上に出来上がった土地をまっさらにしてしまえ、と言わんばかりに][呉本紗々が向かい、呉本精機の拠点、せとが陣取っていたのは、その最初の着弾があったすぐ傍だった。 やがて爆風の起点が徐々に島の対岸へ向けて移動し始め、ひとまずの静寂を取り戻したとき、すでにその場に、動く者の気配はなにもなくて―――]