― バルコニー>>201 ―
[若く瑞々しい肢体は、ほんの少しの接触にも敏感な反応を返してくる。
そのひとつひとつを掬い上げるように堪能しながら、秘められているものを探っていった。
筋肉のひとすじも、肌のくぼみのひとつも逃さず指で触れ、爪の先で弾き、舌でつつく。
強引でいながら力づくではなく、接触は繊細なもの。]
なにも怖がることはない。
力を抜いて、受け入れればいい。
[硬く強張った筋肉を柔らかく擦り、優しげな声を掛ける。
そうしながら呼気を読み、機を待ち、こわばりが抜けた一瞬の隙に、指先を菫色に染まる窄まりの入り口へと滑りこませた。]