ドロシー…ドロシー・スローンチャ…。
ワタシはワタシの正しいと思うことをした…。
はあ…だから、ハッタリを言ったし…お前に銃口を向けた…。
…はあ…はあ…お前はどうだ、キャプテン…?
せめて、後悔ないようにしろよ…。
全部終わったあと…
自分で自分のことを許してやれるぐらいの…。
…はあ…お前…ほんと、ガキなんだから…。
[息も絶え絶えで、倒れたまま呻くように言う。
―ああ、体が鉛のように重い。目の前がチカチカする。
きっと、このまま死ぬのだろう。もう動けそうにもなかったけれど。
強引に左腕を動かせば、獣の腕からそっちだけでも抜け出せただろうか。左の薬指を口元に寄せる。]