[ 自分よりも必要とされている存在がいた。 ]
[ ―――――― それは殆ど、"運命"に定められたようなもので ]
[ 愛していた兄を失った。 ]
[ ―――――― 恐怖と絶望に塗れながら殺さざるを得なかった ]
[ 自分ではなく"彼"が生きていればよかったのにと。 ]
[ ―――――― 自分自身に失意と落胆を覚えさえしていた ]
[ …けれど。本当は、自分の存在を肯定してくれる"誰か"… ]
[ ―――――― 求めてしまうのはいけないのだとわかっていても ]
[ … 自分を、必要だと。
此処にいていいのだと、感じさせてくれる
そんな"誰か"を、心の底から欲していたから。 ]