──回想・ミーネと無線にて──
[それは、いつの頃かかってきたのだろう。
(>>202ミーネ)
きっと、ノーラとのやり取りの後だった。
そして花園にディークを誘い出す前。
ザザ、と耳に仕掛けた無線が音を拾う。
いっそかなぐり捨ててやろうかと思ったが
一度瞳を閉ざし、すうと深呼吸して心を宥めて
その通信に声を返す]
………………………ミーネ?
[その声はきっと掠れていた。
W今更何?W
そう言ってしまいたいのをグッと堪えた。
その分、掠れた声は硬さを帯びていただろう。
警戒する声。
悲しみに身構えて、二本の足で地面を踏みしめ
何とか立ち続けている時の声。
そうそれは、エレンが船から立ち去り
代わりに船が襲撃にあった時。
前船長が死んで、それでも立とうとして
反対の声にも負けじと立ち続けた時と似ている]