[ 部隊配置や経歴等が記載された書類を食い入るように眺めて。 ]
シロウ・ファーイーストが姿を消したことと、レイブンウッド技官がこちらに奪還されたことについて、トゥーレーヌがどう考えるか……。
二人とも、帝国の武器配備をそこそこ把握している、何よりシロウ・ファーイーストは暗殺特務を請け負った経歴がある。
レイブンウッド技官にはフラウ・クスを凌ぐ戦略兵器を此方側にもたらされ、自軍側にある武器兵器の弱点を此方に流される危惧もある。
囮の情報を流せば、動くのはまずあいつ……ラムスドルフだ。
技官帰還作戦時には、レイブンウッド技官の身柄が傭兵部隊に渡った折、護衛担当の隻眼の将校が激しく動揺していた、その後激昂した模様との報告もある。
雪辱を灌ぐべく、先陣切って飛び出してくるだろう。