[第一試験の夜から後、日常の会話は広がるようになったが
まだ少し、打ち解けきれない所が娘にはあるらしい。>>206]
昔はこんな風に娯楽が広まっていた訳ではなかったからね。
君からすれば味気ない暮らしだったかも知れない。
星を観たり、収穫祭の夜に紛れ込んだり……
書物が流通するようになってからは、それも。
領を頂いて付き合いが増えてからは、
社交場に引っ張り出される事も増えたけれど。
[あの黒いてるてる坊主は街中では少々奇異だろう、
と言う事での帽子と、アイリスの衣装に合わせつつも
市井に馴染む服装である。]