[けれど。同時に見ていてイライラした。気に入らなかった。ふざけんな、と吐き捨てそうになったこともある。どうしてそう簡単に疑い、すれ違い、和解することを躊躇うのか。殺し合うなんて以ての外だった。あと少しだけ踏み出せば、本当は分かり合うことが出来るのだ。同じ「人間同士」の癖に。その権利を持っている癖に。――どれだけ望もうと「 」には決して与えられていない、その権利を。簡単に無碍にする精神が大嫌いだった**]