っ、いや、なんでも………。
[>>203 なんでもない、と言ったところで、
男の動揺は隠しきれている筈もなく。
部屋の奥へと進み、ベッドの近くにサックを下ろす手は、
よくよく見れば少しだけ震えている。
それが人狼への恐怖なのか、
それとも人狼への憤りなのか、男自身にも分からない。
ただ、人狼の牙が、爪が、この村に向けられるのならば。
自分の死をもってしても村を、皆を護りたい。
松葉杖を握る手に、力が篭る。]
………人狼がこの村に来ないと、いいな。
[呟く言葉はニコラスに向けられるだけでなく、
自分にも向けられているかのように。]