[戦いの火蓋は切って落とされた。 己が駆け出すと同時に、聖なる光が勇者の下に集う。>>140 聖剣の加護は眩く、小さく鼻を鳴らせば瞳が鋭さを増した。 牽制の初撃は咄嗟に編まれた障壁にぶつかる。>>142 元より、彼女の足止めを意図したものだ。 瓦礫は飛び散り、粉塵が大気の流れに掻き混ぜられ、魔獣の着地は石畳に亀裂を刻んだ。] ――― ふ、 貴様らなど各個撃破すれば取るに足らぬ。[支え合い、助け合う絆こそ、彼らの根幹。 それを分断することこそ、殲滅への鍵。]