……――さァて、取敢えず、
腹いっぱい飯でも喰いたいもんだな。
処刑まで待っても良い、が…、明日動ける保証も無ぇしなァ。
…狩るなら一匹、孤立してる奴。
そう都合よく居るかね?
[言葉で、声で、命じる事無く、意識で指揮されたイドが飛び立つ。
今宵の獲物が見つかる迄の暇つぶしに、ベッドの下に手を伸ばした。
紙袋に包みテープでベッドの裏に張り付けていたものを引き剥がす。
紙袋の中から取り出したのは、碌に手入れされる事も無く、長らく放置されていた、自動拳銃]
動けなくなる前に、返してくるかね、持ち主に。