― 独白 ―何の因果で機械に触れそうになっているのか。兵学校時代、射撃訓練はどんなに得意でも通信機操作は全く駄目だった。機械と理解り合える気がしない―そう言う自分に、仲間達はこう言った。「自分達に任せて、お前はお前の得意なことをすればいい」、と。整備工となる気弱な少年。通信士となる心優しき少年。彼らはもう居ないけれど。「お前ら無責任なこと言ってくれたよねェ…」そんなことをぼやくのだった。**