[周囲に降り注ぐのは、二つの雫。守りの野茨は、たちまちに方々を撃ち抜かれ、繋がる腕伝いに痛みを送り込んでくる。魔を焼く聖なる力と、魔をも貫く闇の魔力と。] アレクシスめ。 素直じゃない。[守りを抜けてきた雨にいくらか体を焦がされながら、飛んできた血弾のひとつを握って、笑った。]