[ 男のように振る舞っている普段の殻はすっかりどこかへいってしまったようで、子供のように泣きじゃくるガートルードを、宥めるように撫でながら、ディークは、心のどこかが限界を訴えるのを感じていた ](ああ、もう、無理だな...)[ 傷付けないために、触れないようにして、護る為に彼女の引いた線を越えないように気遣ってきた...だが、もうこれは、どうしようもない。一度、抱き締めてしまったら、とどめることなど出来る筈も無かった ]