―廊下―
[銃を手に、ふらつく足取りで歩いていたノトカー>>204に、
警戒から距離をとりつつ、声をかけた。
返ってきた、”何か用か”、と問う声は。
”信じなきゃ”と自分に言い聞かせているような、
彼の内心を知り得ぬがゆえに。足取りの不安定さや、
銃を手にする様子からは、不自然なほど、冷静に響いて]
……何か用かって…お前。
フィオンが「人狼」に噛まれて大怪我したっていうの
スノウから聴いただろうに、
何で、こんなとこ、一人でふらふらしてる?
[ノトカーの言動の違和感に、疑念の色を濃くした瞳を眇める。
もしも、彼がフィオンを案じて資料室に行ったことや、
Nルームで彼女を見ていることを知り得たなら、
疑念も多少和らぐかもしれないが…聴けなければ、変わらぬまま]