― サクソー川:橋の北西付近 ― ッ、 ぐ、う……!![突き立った刃が引き抜かれ、 灼け付くような痛みに目の前が真っ赤に明滅した。 思わず崩れるように片膝をつき、刃傷を覆うように手を当てれば、ぬる、と大量の赤に濡れた指が滑る。 は… はっ、[胸と腹のほぼ間、受けた場所がよろしくない。 長くは保たないだろう、と浅く早い呼吸を繰り返す。]