― 少し前 ―
[モーリッツがジムゾンに、”では、仕事が暇なときにお願いしようかの。”と応じたのを確認してから、青年も再び頭を下げる。]
村長に用事?
なるほど、そうでしたか。
[ジムゾンの呟きは小さすぎて耳に届かなかったけれども、オットーから物騒な話を聞いたばかりだし、曇った顔からまさか・・・を考え付く。]
でしたら、ここで引き止めるのは悪いですね。
ジムゾンさん、いってらっしゃい。
[早く確認したいと思っているジムゾンの気持ちまでは読み取れなかったけれども、何も問いかけずに出かけるジムゾンを見送った。]