[>>196 執拗なオヴニルの追撃に、硬質の音と共に盾に罅が入る。あと、どれほど攻撃に耐えうるか分からない。狼狽する少女に「オヴニルを足止めした薊を使えるか?」と、相棒の問いが向けられる] 大丈夫。 使えるけど―― [威力に欠ける薊がこの窮地に役立つか分からない。けれど疑問など抱いている場合ではなかった。『剣の百合』を――タイミングを指定されたなら、その通りに――再び蒼穹へと投擲すれば]