[ゆらり、ゆらぁり。
かつてそうしたように、体を優しく揺らす]
……俺が、守るから。
リーザは何も心配する必要はないから。
[大丈夫。大丈夫。
繰り返すうちに、リーザは落ち着きを取り戻したのか、ぼろぼろと涙を零して大声で泣きじゃくる。
日頃鍛えている事もあり、未だ筋力の衰えない胸に正面からリーザを抱きとめ、気が済むまで泣かせてやる。
髪を撫で、背を叩き、そうしているうちに眠ってしまったか。
眠った子供の体は重い。
それでも、起こしてしまわないようにと、腕の中に抱き続ける。
その穏やかな表情は、娘を想う父親のようであった**]