― 二条・庵樹 ―
……。
[目的の店にたどり着いてメニューを見ると、割合高めの1900円からだったが、折角だからでここは通す。
湯葉や豆腐を食べるという目的に叶っているのは、菜珠膳という湯葉どんぶりに湯豆腐、味噌汁と香の物のセットだったが。視線はもう一つのセットに釘付けになっていた。
メニューと睨めっこして暫く悩んだ後、マリエッタに。]
………マリー、半分こしない?
僕こっちが気になる…。
[と言いながら差したのは、同じ値段で提供されてる京都・丹波産黒毛和牛ステーキ丼。
湯豆腐つきだと値段がやや上乗せされるが、このままなら菜彩膳と変らない。
まだまだ肉が食べたい成長期。とはいえ湯葉も豆腐も食べたいわけで。
駄目?と見上げながらマリエッタに尋ねてみた**]