そういえば、タチアナは結局どうするつもりなのだろうな。
[そして目的地へ向かう途中、ふっと思い出すのは神官見習いから神官騎士見習いへ転向するかもしれないと上から伝えられている者のこと。
神官騎士見習いとなるなら自分が引き受けるつもりはあると、彼女を拾った神官には告げてはあるのだけれど]
―――…っ!?
[考え事をしていれば、日頃は静けさが勝る神殿には珍しい衝撃音なり怒号なりが聞こえて、一人驚きの表情を浮かべる]
賑やかなことだな。
[表情を苦笑に変えて、それでも行く先を変えなかったのは、音源にはやや遠かったからだ。これが神殿外のことであったなら、その限りではないのだが。
バルタザールの姿は、そのまま鍛錬所へと吸い込まれて行った**]