人狼物語−薔薇の下国

381 四君子繚乱


雷華の族長 ガートルート

─ 王華の選より暫く後・聖蓮の領域 ─

[譲葉の浮島に、花を愛でるような柔い雨が降ったある晩のこと。

王華の選よりどれ程経ったか。
従華の中にも残った者、己の世界へ帰った者、それぞれの選択があったやもしれない。

今世の王華となった聖蓮はどうであったろう。どちらにせよ、男がその領域に前触れも無く現れたのは彼の王華が独りの時であった。]

よー。
聖蓮、居るかい?

[長い赤灼の髪をいつかのように木々に捕られぬように片手で纏めながら、幹の後ろから巨躯を屈めた雷華の長が覗き込む。
そこに蓮魔がいることは分かっていたが、わざわざ声を掛けたのは敵意の無さを示すため。]

選の後に碌な挨拶も出来なかったからな。
近くに寄ったついでに、顔を見に来た。

[そう言って穏やかに笑えば、この領域の主たる蓮魔はどう応えたか。
いずれにせよ男は己の用が済むまで居座る気ではあったが。*]

(205) 2015/10/14(Wed) 23:37:39 (roki)

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