―胸騒ぎのカウントダウン―
[いくら仕事道具でも、刃物のような危険なものを、客のお出迎えに持ち運ぶなど、"おかしい"行動だろう。だが、エルナは自分のやっている行動に気付かない。
フリージアの視線が左手にうつる。>>186
包帯を巻いているのに気付いたようだ。慈悲深い彼女なら、必要以上に心配してしまうかもしれない、と案じ。]
ああ、ちょっと怪我してしまってな。
軽傷だが、念のためだ。
……後で一応、痛み止めもらえると助かる。
[と、痛いのを我慢して、左手を見せてみせる。
うっすらと血が滲んでいるが、エルナは気付かない。]
