―教会、処置室―
>>201>>202 リヒャルト
あ、ごめんなさい。
なんとなく、さわり心地が良さそうだったので…………
[耳だけでなく尻尾も敏感なようだ。
問うような視線を向ける相手に苦笑を漏らしながら尻尾を離した。
動物に触れれば癒されるように、尻尾に触れば心が落ち着くだろうかと思ったなどと言ったら怒られるだろうか。
自分は少し緊張が解れた気がしたが、相手は逆に体のごく一部が強ばったようだ。
相手の解呪の力は確かなものだ。
だから不安は不思議となかったけれど、やはり長年見せないようにしてきた部分をしかも男性に見せるのは緊張が強い。
ベッドに上がったことで再び表情を強ばらせながら目を閉じた。
喉がなる音が聞こえ、恥ずかしさにステッキを握る手に力がこもった。]
いえ、傷の場所が悪いですから………
まさか癒していただけるなんて思っていませんでしたが、
神父様の力が素晴らしいものであることは知っています。
あの、お願い、します……