― パン屋の近く ―[さて、宿屋を出たアルビンは今度はパン屋へと向った。其処には幼馴染みのオットーが居る筈だ。モーリッツに売り損ねた香辛料をオットーに売りつけようと企んでいた。だが、店の前には”只今配達中。少々お待ちください。”と看板が置いてある。]何だ、今はオットーは出掛けちまってるのか。アイツはとろくさいからな、何時戻ってくるやら。[おっとりとした性格をしている長馴染みをそう嘆いてはどうしたものかと首を捻った。*]