そうだったのか……。 ……仕方ないさ。世の中とはそんなものだから。 それでも、俺にこうして話してくれたのは嬉しかったから。 俺のことを忘れずに居てくれたのも。[次に告げられる言葉には、返答を出すまで数秒間の空白。 ――俺はこのまま一生目覚めず、消える可能性だってあるんだ。そんなこと堂々と言えるはずも無く。彼が己の生を、幸せを祈ってくれるのならば。]