人狼物語−薔薇の下国

469 グラムワーグ・サーガ3 〜反撃の嚆矢〜


魔王 カナン

[流れる霧の中を、ナールは迷いのない足取りで歩いていく。

他の戦場を放置してここに戦力を集めるのは、魔王がその命を欲する相手がいるため。
人間の軍の指揮官であり、希望の灯である、ということは魔王には関係ない。
ただその命を無残に散らさなければ、人間ごときに傷を受けた屈辱は晴らせそうにない。

ナールの背の上で、魔王は右手に魔力を凝らせる。
それは烈光となって右手を覆い、さらに長く伸びて槍のような形となった。]


  ロー・シェン。

  また会えるのを待ちわびていたぞ。


[炯と輝く目で、太陽の申し子を見据える。]*

(204) 2017/02/08(Wed) 20:50:47

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