先ほど本国から通達が来た。
数年に続く激戦に伴い、国力も低下しており、
本国も公国との和平交渉を考えているそうだ。
だが交渉に入る条件は、戦術的勝利、あるいは引き分け、だ。
前進拠点を落とすか、あるいは落とさなくとも、
被害を与えられれば本国も納得するだろうと踏んでいる。
これまで様々な犠牲があった。
犠牲の大小を計ることは出来ないが、
傷を負ってない奴など居ないだろう。
そんな中で戦果を、今へと繋いでくれた
各々のこれまでの武功には感謝している。
しかし、あと一息だ。
あと少しだけ、帝国の為に力を貸してくれ。
[そう告げると、士官らに頭を下げた。]