――………、
[だけれど。ふト、制するように差シ出された手>>165に、肌に触れそうにナった歯ガ止まる。
それは、意図しテした事では無い。她ト出会っテカら今迄の間に、僕ガ自らこの身体に刻み込んで来た事。
僕では無く、別の場所を――この部屋の入り口の扉に向けられた視線は、酷く不愉快ダったけれど。シカしその苛立ちは、少ナくトも女神の喉を噛み切るトいう愚行を止めるのには、大層役には立っテくれた。]
……ぁ、…いイ、や。
何でも……、無イ。何で、モ。
[傾げられた首>>166に、僅カに思考の靄ガ晴れる。
……そうしテ、今シ方犯しカけた過ちに。熱を持った頭ガ瞬時に冷えるのを感じる。
噫。今、僕は一体何をシようとシたのだロう。まさカ、まさカ。穢れ無き女神を僕のこの穢らわシい牙でもっテ、僕と同じ不浄ナ存在へと貶めようとシたトでも言うのだロうカ。
駄目ダ――駄目だ。そんナ事は、赦されテ良い訳ガ無い。
她は女神。僕の女神。穢れ無く純粋で、美シい存在であらナければならナいのに。]