― シュビト・ベルサリス学館前 ―
この学館に…ですか。
[ 山岳部奥地、所謂まつろわぬ民のウェントゥス族の族長の長子も開かれた門戸に飛び込んだ一人だ。
王府の騎士団の調査が入るようになってから、上の者同士や下の者同士の暗黙の了解によってないものとされていた交流を蔑ろとした、相手の住処を乱すような風潮>>182も出てきていた。
自分は関与していないが、侵略や制圧を意図した命令を主から下されれば従わざるを得ない。
海運による王府との物流から発展した町は自分達がただの田舎者ではないという自負を産み、周辺地域、古くからの土着の者達との差別意識も出てきているのだろう。
相手を蛮族だ、異民族だと蔑む者は、若い世代を中心に増えてきている。]