[誰も外からの声に応対しないまま、ドアが開かれた。>>101部屋の中には金髪の男と黒髪の男の二人がいて、突然のことに慌てている。どちらも荒事に慣れた気配を纏っていたが、礼儀正しくノックまでしてから闖入者が入ってくるという事態には混乱しているようだ。囚われ人はといえば、透明な壁で隔てられたシャワーブースのバスタブの中、両手を手錠で鎖されていた。ぐったりと横たわっていたが、顔だけはドアの方へ向いている。待っていた、と唇が動き、笑みを作った。*]