― 満点の星の元 ―
お前に是非見せたい光景があるんだ。
[そんな台詞と共にジムゾンを誘い、向かった先は清流が流れる場所。
昼間は、足を入れればひんやりと冷たいその流れを楽しみ、夜になるまで時間を潰す。]
ほら、見てみろよ。
[夜の帳がおりる頃、幼馴染と共に再び外に出る。そこには無数の淡い光が飛び交っていた。]
蛍だ。毎年この川辺では、たくさんのはかない命で溢れる。
なぜかって、蛍は成虫になると夜露しか口にできないんだ。でも、精一杯命を火を燃やし尽くして生きている。
[しみじみした口調で告げると、ジムゾンを見て微笑んだ。]