─ バロン登場前/草原 ─
[女がカナンに目通り叶う様になったのはつい最近。
今回の件で少なからず薄くなる国防を義父と義兄が補う為、代わりに蛟を預かることとなった。
それが無ければ、王子と関わりなど持てはしなかっただろう。
少なくとも、女はそう考えていた]
ありがとうございます。
──…でも、どうか忘れないで下さい。
貴方は我らの命をも背負って此処に居るということを。
[案じるなと言う王子>>166に助けてもらった礼を述べた後、これは貴方の役目ではないと暗に告げる。
己は時として切り捨てられるべき駒の側だという認識がある故に、王子の胸の内を知らず勝手を言ってから御前を後にした]