人狼物語−薔薇の下国

297 吸血鬼の脱出ゲーム


青銀 エレオノーレ

[蹴りだす直前、全身を走る激痛。
痛みを殊更強く感じるのは、項に残された印。
鳴りを潜めていたそれは急に動きを見せ、胴を、腕を、足を、顔を、全てを覆うように印が這う。

その間にも闇は広がり、今は身体一つ飲み込めるほどの大きさ。
既にそこが階段であったことなど感じさせぬ程。

痛みで蹲ったせいで両の足を取られ、もう抜け出す事は出来ない。
迫る闇の底は見えず、深淵を覗き見る様に似ているなどと、薄らと考えたか]

(203) 2015/02/01(Sun) 16:25:47

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