人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


魔女 ガートルード

[風邪が治るまで、言葉に甘えて夫婦の世話になった。

借りた寝台に横になっている魔女の傍で、
娘のキアラが、キャッキャと楽しそうな声をあげている。
見ればちいさなてのひらが、
もうひとつのちいさな手のひらに重なっていた。

つながれた手が、娘の笑顔に合わせて揺れる。
「ママぁ、あったかぃ」
舌足らずにしゃべる娘に、よかったぁわね、と返す。
あたたかい手が気に入ったらしく、
娘はその家にいる間、ちょくちょく“彼”の手のひらに指を伸ばしていた]

(203) 2014/03/31(Mon) 18:33:02

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