女将さんのいれる紅茶はうまいからな。 あぁ、紅茶だけじゃないけどさ。[レジーナの言葉に笑って返しながら、再び満たされたカップを傾ける。レジーナにつられるように窓の外に視線を向ければ、記憶の白い景色とは違う、青色が広がっていた。] ……雪深くなる前に、墓参りに行っておくかなぁ。[両親が眠る墓は、教会の墓地にある。思い立ったが吉日とばかりに、立ち上がればレジーナへと声をかけた。] ちょっくら、行ってくるわ。[一度部屋へと戻って上着を羽織り、ぶらり、青空の下へ。]