ま、やる事はひとつってのは、同意だけどな。[ 新たな主となるべき青年が、程なくこの地に戻る。そう確信する口調で周囲を鼓舞するクレステッドの姿に目を細め、自身は、騎馬の尻に鞭をあてた ]砦の様子を見て来る![ 宣一つ置いて、返事も許可も待つ事無く駆け出す馬に、20騎ばかりの騎兵が自然に着いてきた。彼が率いる小隊は、隊長の気紛れな動きには、もうすっかり慣れっこだったのだ。そう、15年前の、あの日から、それはずっと変わらぬまま ]