[ぴょんぴょんと愛くるしい仕草で跳ねる雪だるまへと、ヴァイオリンの弓を握って肉薄した。
横薙ぎに弓を振るえば、雪だるまはさしたる抵抗もなく切り裂かれ、ジェムに変わってゆく]
……的が大きくて動きが鈍ければ、それほどの問題にはなりませんね。
[言いながら、片足を軸に半回転。
真横から飛びかかってきていた雪だるまが一体、弓で払われてあっさりとジェムへと化した。
たん、と地面を蹴って跳躍し、三体目の攻撃を交わす。
その後頭部目掛けて叩きつけるのは、ヴァイオリン本体である]
『撲殺とはまたえぐいのぅ……』
[“蛇”のそんな他人事風の感想に遅れ、頭を砕かれた三体目もジェムの仲間入り。
これで、残る雪だるまは5体だ]