― 旗艦ヴァンダーファルケ ―[そして。タクマ・ナギ大佐がやって来る。久しぶりに見た顔を司令官室へと通し、されその話が出たのはいつ頃だったか。] ウェルシュが──…、怪我をした、だと?[声では伝えられていない重要事項のうちのひとつ。それを聞くゲオルグの顔の上に、暗雲が漂った。] それで、怪我は。[怪我の程度を軽傷と聞けば、些か安堵はするものの。前線での戦闘の末と聞けばやはりと思う。何を考えているのかと、怒鳴りつけたのは記憶にも新しいところだが。] 分かっているのだろうな。