>>132
[変化の術が中途半端に解かれ、狐の耳と尻尾が露わになった状態で、ユーリエは独りぽつんとベンチに座っていた。
司祭と名乗る男から受け取った飲み物が、アルコールだとは知らずに口にして、それから――…]
不思議なお水を飲んでから、なんだか体が熱くて変になって…
倒れそうになった先にミヒャエルさんの姿があったのを覚えてて…
ええと何かを言われた気もするけどそれどころでは無くてっ
[――おそらく心配してくれたのであろう彼に対し、それを拒む様に立ち去ってしまって今に至る。コントロールの利かなくなった体で、ヒトの姿を保つ事が限界だったのだ。]
(まだ、体が熱い…。もう少ししたら、戻らなきゃ…)
[熱を保ったままの頬を撫でる夜風が心地よい。
ふわふわとした気分のまま、くたりとベンチに身を預け、そのまま夜を明かしてしまったのだった。]