……あああああああ、もうっ!
[苛立ちを込めた叫びを上げつつ、機体を加速させた。
水平飛行からの上方ループを経て、向こうと速度を合わせ、並走する形を取る]
忘れてるよ、覚えてないよ!
……思い出したくても思い出せない……10年前よりも前の事は、どうしても見えないんだよ!
忘れちゃいけない約束がある事だけわかってて、それがなんだかわかんないんだよ!
[多分、さっき言われた事が。
『再会』が、それなんだろう、というのはおぼろげに見えているけれど]
君と戦いたくない、って、どっかで違う自分が叫んでるけど、でも。
[は、と一つ息を吐く。
操縦桿を握る手に力を入れ直して、それから]